逆襲のシャア 個人的解説 その6

第6回は「劇中における死の扱いについて」



よくガンダムを含めロボットアニメはめちゃくちゃ強いメカが一度に何機ものロボットをぶっ壊すシーンがあります。

この逆襲のシャアも例にもれずに、2~3機のMSが同時に撃墜されたりします。

当然MSにはパイロットが乗っているわけで1機撃墜されれば人も死にますね。

ただ画像のシーンのパターンはケーラの乗るリ・ガズィがギュネイによって大破されパイロットのみを人質にアムロにガンダムをよこせと脅すんですが

なんせ ボカーン!と爆発して はい一人死にましたっていう描写よりは、こうやって生身の人間が殺されるシーンのほうが戦死という扱いを酷いものに見せられるためか、ガンダム作品には多く見られます。

ここでアムロは戦意を失いガンダムを放棄する意思を見せます。
人質が知り合いというからなんて単純な理由ではなく、きっとMS戦で相手を撃墜するのとナイフで刺して殺すのとでは、罪悪感が違うと似たような感情でしょうか。

ここにも監督の戦闘や戦争に対しての表現の仕方が見えます。

爆弾で数十万人が死亡するのと一列に並ばされた人間が次々と撃ち殺されていくのでは残酷さが違う見え方をしますね。

直接は関係ないですがアムロはZガンダム登場時に敵MSのバックパックのみを破壊するテクニックも見せています。

誰でも人を殺すことは気持ちのいいことじゃないって事でしょう。



というわけで、あえて生身の人間を殺す事で戦争の無情さ、残忍さを描写するパターン。
もはやガンダムの世界の十八番とでも言えるのではないでしょうか。



その⑦につづく





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