逆襲のシャア私的解説 その3

CCA特集 第3回


今回はセリフの楽しみ方です。

画像のアクシズは核パルスエンジンに点火後、加速していくシーンです。
このシーンの前にシャアの名セリフがあります。

「アクシズ 行け!いまわしい記憶と共に!」

ここのセリフにはシャアのどういった気持ちが込められているのでしょうか?
いまわしい記憶とは?劇中に明確な描写はありません。

シャアとアクシズにはどういった関係があるのでしょうか?
1年戦争終了後、行方不明となっていたシャアはアクシズに潜伏し
クワトロ・バジーナと身分を変え地球圏に戻り、エウーゴにてグリプス戦役に
参加しています。

このアクシズ潜伏期間になにかあったのでしょうか?
ハマーン・カーンとの出会いはこの時期のようですが、ハマーンとは恋愛関係でもなかったようですし、アクシズ時代が原因とは考えにくいですね。

そうなるとシャアの1番の嫌な記憶、ララア・スンとの関係になるのでしょう。

ララアを戦争に巻き込み、妹をかばって殺してしまっている、そのララアを恋人以上の気持ちを持っていた。
これはシャアの最後のセリフに出てきますが「ララアは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ」と言っています。

すなわちララアの戦死を含むアムロとのパイロットとしての決着。
アムロとのララアをはさんだ死んでしまっている女の心の取り合いの決着。
ジオン・ダイクンの息子として背負った運命の決着。
そんな色んな意味がここに集約されています。

アクシズ落としの成功でこそ、シャアの役目、男としてのけじめのつけ方だったんだなと私は思いました。

こういった少しのセリフにもガンダムシリーズを理解していればこそその奥にこめられた意味が見えてくる。

そういう見方もガンダムシリーズの楽しみ方ではないでしょうか。

その④につづく






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